2010年09月09日

痛み、救われるための苦しみ、POS(第30回)

どこかの企画を倣って、このバンドがすごい!を個人的にやったなら、毎回ランクインさせるであろうバンドがある。

Anekdotenに続き、スウェーデンより。

自分にとって常に特別であるものの一つ、Pain Of Salvation(POS)。

ザ・パーフェクト・エレメント・パート1
The Perfect Element, Part I(2000)/Pain Of Salvation

1.Used
2.In The Flesh
3.Ashes
4.Morning On Earth
5.Idioglossia
6.Her Voices
7.Dedication
8.King Of Loss
9.Reconciliation
10.Song For Innocent
11.Falling
12.The Perfect Element

13.Epilogue

Daniel Gildenlöw(vo,g)
Kristoffer Gildenlöw(b,vo)
Fredrik Hermansson(key)
Johan Hallgren(g,vo)
Johan Langell(ds,vo)



プログレ・メタルに分類されるが、これはバンドの一端であり、ハード・コア、トラッド、ポップなど擁したミスクスチャーというのがそれらしい。このカテゴリーでも固有種みたいな存在だ。

フロントマンのダニエル・ギンデロウは異彩を放つカリスマ性があり、ギン様と言われてるかは知らないが少なくとも自分は入信しようかと思える。マルチプレーヤーとしては同国のThe Flower Kingsにも一時期籍を置き、多国籍プロジェクトTransatlanticには第5のメンバーとしてライヴサポートで参加しているほど。

スキンヘッドのkeyが、技巧志向とはまた違ったアプローチ。激しさに同居するピアノなど完成度に貢献している。
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2010年06月06日

夏の夜の真フォ、イーニッド(第29回)

この音を聴くと、軽々しくシンフォニックという言葉を使えなくなる。
そんな無二のバンドがある。今回は大英帝国の誇るコミュニティ、The Enid

In the Region of the Summer Stars
In The Region Of The Summer Stars(1976)/The Enid

1.The Fool...
2. ...The Falling Tower
3.Death, The Reaper
4.The Lovers
5.The Devil
6.The Sun
7.The Last Judgemet
8.In The Region Of The Sumer Stars

Robert John Godfrey (key)
Stephen Stewart (g)
Francis Lickerish (g)
Glen Tollet (b,key)
Robbie Dobson (ds,per)
Dave Hancock (tr)


まず音を聴いてみよう。なにやら(ロック側からすると)本格的なオーケストラ・サウンドも聴かれ、凡百のシンフォニック・ロックと比べるべきかの考えにまで到達してしまう。これが真フォニックか!…って言いたいだけだな!

ジ・エニド(発音上だとイーニッド)の音楽はクラシックを通った作曲を、ロック・バンド編成で演奏するもの。ツイン・ギターがリードするロック・アンサンブルにオーケストレーションが重なる。管弦楽器を再現しているのは基本すべてシンセサイザーで、ツイン・キーボード(時期・楽曲によりトリプル以上!)がそれら演奏を担う。オーケストラと共演!とはわけが違う、すべて彼らがコントロールする。

プログレッシヴ・ロックのフィールドで語るのは至極正当であるが、その上でもこの音楽に縛りを与えることは適わない。またパンクの時代にその音楽性を進めてきたバンドは、ある種異端な存在でもある。人を選ぶが、受け入れてしまえば幸せなエニド・ライフが待っている、かもしれない??


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2010年04月25日

沈みし英国の日は東方(エイジア)から出づる(第28回)

70年代プログレッシヴ・ロック・エラ終息後、主要バンド群のその後は我を貫くか、音楽性をポピュラー音楽へ向けるかで生き残りを賭けて行く。80年代に入る頃にはすでに淘汰され、前者のような選択など残されていなかったようだ。

そして強者の選択、ASIA(エイジア)です。一時代の寵児達は変化に即し持ち味生かしたポップ・ロックを打ち出し、ある意味また新しい潮流の一つとなったのかも。

詠時感〜時へのロマン
Asia(1982)

1.Heat Of The Moment
2.Only Time Will Tell
3.Sole Survivour
4.One Step Closer
5.Time Again
6.Wildest Dreams
7.Without You
8.Cutting It Fine
9.Here Comes The Feeling

Johon Wetton (vo,b)
Steve Howe (g)
Carl Palmer (ds)
Gelffrey Downes (key)


U.K.と同じく著名人が集ったスーパー・グループと言うと、すごく説明しやすいね!
プログレ界のボーカル&ベースにこの人あり、ジョン・ウェットン(ex.キング・クリムゾン、U.K.)
みんなの師匠、スティーヴ・ハウ(ex.イエス)
タンク級ドラマー、カール・パーマー(ex.EL&P)
裏方気質だが重要人物、ジェフ・ダウンズ(ex.バグルス、イエス)
ウェットンはU.K.の項からのコピペだが気にしない。


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2008年12月26日

看板を失ったシャドウ・ギャラリーを彷徨う(第27回)

今回のバンドSadow Galleryのリード・ボーカル、Michael A. Baker氏が先日逝去した。

自分はこのテキストを書いた際に知り、驚いた。ボリューム感のある声質でパワフルながらむしろメロディアスな曲を得意とし、独特の歌いまわしがバンド・サウンドとマッチングする名ボーカリストでした。

彼はきっと、大曲"First Light"の主人公のように深淵への旅へ出てしまったのだろう。早過ぎる死を惜しみ、冒頭に記させていただきます。



マグナ・カルタレーベル第二のバンドであるシャドウ・ギャラリーは、より様式美メタルを基調としたプログレ・メタル、と言い切れればいいのだけれど。メロディック・パワー・メタルに凄まじい瞬発力を備えて、基本聴かせるのは合唱系コーラス・ワークという、そんなシャドウ・ギャラリーという音楽。

この界隈の黎明期から活動しているだけあって、'90年代周囲の乱立にもバンドの個は立ち続けている。

曲中聴かれる技術面は所謂バカテクというか非凡なレベルなのだが何しろライヴをやらない。完璧にスタジオ集団なのか、何人かは他所のセッションに参加したりはする。

ティラニー
Tyranny(1998)/Shadow Gallery
ACT I
1.Stiletto In The Sand
2.War For Sale
3.Out Of Nowhere
4.Mystery
5.Hope For Us?
6.Victims
7.Broken
ACT II
8.I Believe
9.Roads Of Thunder
10.Spoken Words
11.New World Order
12.Chased
13.Ghost Of A Chance
14.Christmas Day

Carl Cadden-James(b,vo,fl)
Brendt Allman(g,vo)
Chris Ingles(key)
Gary Wehrkamp(g,key,vo)
Joe Nevolo(ds)
Mike Baker(vo)



1stはドラム不在で打ち込み、デジタルな音で80年代メタルを思わせるサウンド。これはこれでネオ・プログレとか言われてた時代のものとして面白い。二作目で何とかドラム加入。マルチプレーヤーのキーマン、ゲイリー・ワーカンプも入り曲の造り込みもうまくなって来たところで今回のコンセプト・アルバムである。

ちなみに1st、2ndは中古で国内盤(この二作はアポロン盤orロード・ランナー盤の二種あり)がかなり出回ってる。初期のマグナ・カルタの勢いはすばらしいね・・・


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2008年11月05日

蜘蛛の中の胎児は珊瑚礁の夢を見るか(第26回)

Atollはフレンチ・シンフォの筆頭格。フランスのプログレはジャズ・ロックで名うてのバンドが多いような。

まずひかれるのは仏語。シリアスにも変態要素ともマッチするフランス語の語感は付加価値か。カナダのケベック仏語圏のバンドも好きですから。

組曲「夢魔」
L'Araignee - Mal『組曲「夢魔」』(1975)/Atoll
1.Le Photographe Exorciste
2.Cazotte N°1
3.Le Voleur d'Extase
4.L'Araignee - Mal I)Imaginez Le Temps
5. II)L'Araignee - Mal
6. III)Les Robots Debiles
7. IV)Le Cimetiere De Plastique

Andre Balzer(vo,per)
Christian Beya(g)
Alain Gozzo(ds,per)
Jean-Luc Thillot(b)
Michel Taillet(key,per)
Richard Aubert(violin)


珊瑚礁というバンド名は当初違った方向性だった事を臭わせるね。

またあんまり話題に上げたくないが、フランスのYesと言われているという常套ネタ。そしてこの比喩は疑問視するのがお約束。聴きやすさとかソロとアンサンブルの配合は近いかもだが。

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2008年06月22日

本日は職人と芸術家の国よりジャズ・ロックのブランドをご紹介です(第25回)

日本と同じくイタリアはモノの価値を高める技術・伝統が存在するイメージですねー

そんなイタリアものというと、コテコテシンフォが身上。なイメージが強いけど、ジャズ・ロック畑にも目を向けると括る事を放棄したくなるよね!それぞれ色を持った良バンドがいるじゃないですか!!

何も米国のものや、英国のロック側からのジャズへの指向と音楽性に大きな差異があるわけじゃあない。着目したいのは、歌かな。歌唱のみならず、楽曲に埋め込まれた歌心を感じる。しかも確実なるテクニックをもってね。

上記の様な流れならば、バンド名が「職人と芸術家」の方々においで頂く他ないよねー

ティルト(紙ジャケット仕様)
Tilt(1974)/Arti E Mestieri
1.Gravità 9.81
2.Strips
3.Corrosione
4.Positivo / Negativo
5.In Cammino
6.Farenheit
7.Articolazioni
8.Tilt

Furio Chirico (ds)
Beppe Crovella (p,syn,mellotron,org)
Marco Gallesi (b)
Gigi Venegoni (g,syn)
Giovanni Vigliar (violin,vo,per)
Arturo Vitale (sax,clarinet,vibe)


うーんイタリアを意識して明るめ口調増し増しで書き始めたら疲れた、戻そう。。。


伊の重要レーベル、クランプス・レコードから。続きを読む
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2008年02月23日

北欧、暗き鬱蒼の大樹アネクドテン(第24回)

北欧と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?

近頃はデザインをはじめ教育・健康・環境面でピックアップされるところ。目が向けられるようになったのは別に最近だけの話というわけではないのだろうけど。

とにかく北欧は音楽に関しても目を付ける価値がある土地だという事。近年はメジャー級のプログレ・バンドを排出するほか、ありがたい発掘モノもあるぜよ。

そんなエリアの筆頭、スウェーデンは水準の高い音楽シーンを持っている。知名度からいくとABBAとか、イングヴェイwwwとかかな。プログレに関しても70年代から名バンドが存在、当時のは英国と比べてしまうとイモいとは感じるけど。

暗鬱
Vemod(1993)/Anekdoten
1.Karelia
2.The Old Man And The Sea
3.Where Solitude Remains
4.Thoughts In Absence
5.The Flow
6.Longing
7.Wheel

8.Sad Rain

Nicklas Berg (g)
Jan Erik Liljestrom (b)
Anna Sofi Dahlberg (cello)
Peter Nordin (ds)


アフター'90ともなるとレコーディング環境の変化もあってか、出るもの出るものレベル高くて困る!Anekdotenは現代のプログレ4大バンドを挙げるとしたら数えられるであろう程の一つ。

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2007年02月12日

プログレ砂漠、歩むは駱駝、時々蜃気楼(第23回)

プログレの一大派閥、叙情派。
ってコレは音の傾向を細分化してるだけで特に人脈的な意味は無いですよね。

そうだ、どうせなら芸術各分野のようにもっと派を増やしてみるのはどうだろう?プログレ印象派とか、ロマン派とか。ダメだ、意味分からん…ありそうだけど。

とにかくシンフォニックでメロディアス、それにファンタジーな世界観を示せれば、君も叙情派!
そして叙情派の話にはラクダが付き物。Camel

Mirage
Mirage(1974)/Camel
1.Freefall
2.Supertwister
3.Nimrodel/The Procession/White Rider
4.Earthrise
5.Lady Fantasy

Andy Latimer (g,fl,vo)
Peter Bardens (org,p,key,vo)
Andy Ward (ds,per)
Doug Ferguson (b)


自分はというとどちらかというと喫煙者です。ライトスモーカーですが。愛用は昔からマールボロかキャメルで、キャメルの方が付き合いが長いです。キャメルを吸い始めたのが先か、バンドのキャメルを聴き始めたのが先か、もはや良く思い出せないのですがね。

そんなわけで根っからのキャメル好きの私。部屋にはラクダの置物が2匹、対となって飾られています。これはただ単に動物のラクダが好きなのか?うーん…

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タグ:プログレ
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2007年01月23日

2112年、ハードの☆誕生。ラッシュ(第22回)

プログレ・ハードとは文字通り(音が)プログレッシヴなハード・ロックだったり、ハードな音のプログレだったりするわけですが。ハード・プログレって言ったりプログレ・メタルと混同して使ったり(これはHRとHMも同じか)、もう何がなにやらなカテゴライズですね。ここら辺は細かい音の傾向を伝えるうえで便宜上必要ではあると思うのですが、やはりその定義は各々に任されるわけですね〜やれやれ。

Rushの事を書くのに無駄な前置きを書いてしまった。説明不要、老舗プログレ・ハード。

2112
2112(1976)/Rush
1.2112
2.A Passage To Bangkok
3.The Twilight Zone
4.Lessons
5.Tears
6.Something For Nothing

Alex Lifeson(g)
Neil Peart(ds,per)
Geddy Lee(ba,vo)


ラッシュはカナダのバンド。やはりスタンダードなハード・ロックから始まったラッシュの音楽は、テクニカルにアイデアを持ち込み、徐々に自分たちの洗練された音を作っている。プログレ・ハード〜プログレ・メタルの潮流の源流にこのバンドが居るのは否定できないでしょう。ただしドリーム・シアターに代表される周辺の元祖という見方では括る事は出来ないし、他とは異なる道を常に走っている印象さえある。海外での評価は日本での扱いからは察する事が出来ないぐらい高いものらしい…

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2006年12月28日

カンタベリーの道はハットフィールズに通ず(第21回)

今のところ定期的に出てきてるカンタベリー系のバンド。その音の発展はレコメン系に至る超硬派なものだったり、ジャズと同じくフュージョンへと枝分かれしたり。

そんな中でもニュートラルというか、音が割とポピュラーな方に属するものの筆頭としてHatfield & The Northが最有力。というか間違いなし。点と線が交錯するカンタベリー・シーンの中でも中間辺りで人脈的、音楽的ブリッジとして存在してるんではないでしょうか。

ハットフィールド&ザ・ノース(紙ジャケット仕様)
Hatfield & The North(1974)
1.The Stubbs Effect
2.Big Jobs (Poo Poo Extract)
3.Going Up To People And Tinkling
4.Calyx
5.Son Of "There's No Place Like Homerton"
6.Aigrette
7.Rifferama
8.Fol De Rol
9.Shaving Is Boring
10.Licks For The Ladies
11.Bossa Nochance
12.Big Jobs No.2 (by Poo And The Wee Wees)
13.Lobster In Cleavage Probe
14.Gigantic Land-Crabs In Earth Takeover Bid
15.The Other Stubbs Effect

Richard Sinclair (b,vo)
Phil Miller (g)
Dave Stewart(org,p)
Pip Pyle (ds)

Geoff Leigh (sax,fl)
Robert Wyatt (vo)
Jeremy Baines (pixiephone)
Barbara Gaskin (vo)
Amanda Parsons (vo)
Ann Rosenthal (vo)


メンバーはいずれもこの界隈のバンドから腕利きが集結。ここのシーンでは決して珍しい結成のされ方ではないが、一際スーパーグループげだ。Caravanの頃よりアダルトなヴォーカルを発揮のリチャード・シンクレア、経歴中ベストと言えるデイヴ・スチュワートのキーボード・ワーク、てな具合にスーパー。72年結成時にはキーボードが元Caravanのデイヴ・シンクレアだったらしい。

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2006年07月03日

プログレ・ダークサイドより、VDGGの天地創造(第20回)

このコーナーの流れが若干マイナーな方向へ向いてきたようで、ここでイギリスのスタンダードに回帰です。とはいえVan Der Graaf Generatorはアクが強くてマニアックな存在であると言っていいかも。以前、ブリティッシュ・プログレ、アナザー・サイドのキーパーソンと書いた。決して表面的に脈々と後継されているわけではないが、個の音楽の振る舞い・在り方の一つとして意識されるべきもの。ヘヴィでダークな混沌と、光射す精神と。

天地創造(紙ジャケット仕様)
H To He Who Am The Only One「天地創造」(1970)/Van Der Graaf Generator
1.Killer
2.House With No Door
3.The Emperor In His Room
4.Lost
5.Pioneers Over C

Guy Evans (ds,tympani,per)
Hugh Banton (org,p,oscillaator,b,vo)
Peter Hammill (vo,acoustic guitar,p)
David Jackson (sax,fl,vo)

Nic Potter (b)
Robert Fripp (g)


私がヴァン・デ・グラフ・ジェネレーターを知ったのは中学生の時。あ、実際の静電高圧発生装置の事です。文化祭で理科室へ遊びに行ったら触れて体験出来、面白がったものです。調子に乗ってたら壊れたけど。最近でも文化祭で触る機会があって、懐かしみました。あのフォルムが何とも良いね。

そんな発電機の名前のヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG)。69年のデビューアルバムがアメリカのみの発売となり、その後新興のカリスマ・レーベルから"The Least We Can Do Is Wave To Each Other"で再出発。バンドとして波に乗り始めた3rdの製作は、ベースのニック・ポッターの脱退も含めて行われた。ニックは1,3,4でプレイ、残りはヒューがベースを兼任という形になっている。

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2006年03月19日

このこどこのこドイツのこ、エニワンズ・ドーター(第19回)

サブいタイトルに導かれ、ジャーマン・ロックを繰り出す。ドイツのプログレというとクラウト・ロックが主流で、イメージも定着している。要はテクノにも及ぶ電子音響の導入や、ミニマルなサウンド・メイキングを特徴としたサイケ、トリップ感のあるものを含む。これまでのこの欄の傾向によると、シンフォニック・ロックが大半だからドイツものでもまずシンフォなわけ。クラウト・ロックはまた後ほど。

ドイツにも月並にシンフォニック系のバンドがあり、ジャーマン・メタルで顕著なように70年代からハード・ロックが多数存在する為か、ハードとシンフォを行きかう音楽性も見受けられる。Deep Purpleのナンバーが元ネタのAnyone's Daughterはドイツ・シンフォ代表。

ライヴ1980-83
Requested Document Live 1980-1983(2001)/Anyone's Daughter
Disc 1
1.Between The Rooms
2.Adonis I: Come Away
3.Adonis II: The Disguise
4.Adonis III: Adonis
5.Adonis IV: Epitaph
6.Superman
7.Blue House
8.Thursday / Solo (Drums + Bass)
9.Moria
10.Anyone's Daughter
Disc 2
1.Sonnenzeichen - Feuerzeichen
2.Nichts Fur Mich
3.Der Plan
4.Sonne
5.Carrara
6.Tanz Und Tod
7.Fur Ein Kleines Madchen
8.La La
9.Ilja Illia Lela
10.In Zerbrochnem Glas


近年出た2枚組み発掘ライヴです。この手のライヴは音質が気がかりだけど、これはかなりクリアー。選曲はベスト、演奏もベストでこれから聴く人には打ってつけ!
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2006年03月16日

エマーソナイズ!カイロ(第18回)

再び割と最近のもの。マグナ・カルタ・レーベルを…90年代プログレ再興ブーム(?)に乗って、プログレ・ハード、プログレ・メタルのバンドを排出したとこですはい。代表的なバンドとしてレーベル初期第一弾から第三弾までのMagellanShadow Gallery、そしてCairoは押さえておきたい。知名度ではプログレ・メジャーどころに劣るが、作品ではいい線をいってる。

カイロ
Cairo/Cairo(1994)
1.Conception
2.Seasons Of The Heart
3.Silent Winter
4.Between The Lines
5.World Divided
6.Ruins At Avalon's Gate

Mark Robertson (key,syn,hammond organ,grand piano)
Jeff Brockman (ds,electronic percussion)
Alec Fuhrman (g,vo)
Bret Douglas (vo)
Rob Fordyve (b,vo)


上に挙げた三つのバンドだけど、マジェランとシャドウ・ギャラリーはドイツのInsideOutに移籍してしまった。マグナ・カルタのカタログも変化してOzric Tentaclesが入ったけどずいぶん寂しくなったなぁ。今回のカイロはというと、2001年の三作目から音沙汰が無い。一番いいバンドだと思うのだが…

その理由はキース・エマーソンを思わずにはいられない、マーク・ロバートソンのハモンド・オルガン。も含めてだがメンバーの技巧と、コンポーザーとしての技量が良い具合だ。EL&Pクローン(部分的にでも)は多いけれど、マークの用い方は徹底されている。

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2006年03月13日

遺跡から出土!?バンコの壷(第17回)

イタリアからの二組目はBanco Del Mutuo Soccorso。さらに奥へと入って行き、袋小路に迷い込みそうな怪奇めいたものさえ感じる音楽。濃厚シンフォを堪能。

ファースト(紙ジャケット仕様)
Banco Del Mutuo Soccorso「ファースト」(1972)/Banco Del Mutuo Soccorso
1.In Volo
2.R.I.P (Requiescant In Pace)
3.Passaggio
4.Metamorfosi
5.Il Giardino Del Mago
6.Traccia

Vittorio Nocenzi (org,cl,syn)
Gianni Nocenzi (p,fl,vo)
Marcello Todaro (g,vo)
Renato D'Angelo (b)
Pier Luigi Calderoni (ds)
Francesco Di Giacomo (vo)


バンコ・デル・ムトゥオ・ソッコルソ、クソ長いイタリア語では初見で覚えられんよ。バンコと略しましよう。バンコはビットリオとジャンニのノッツェンツィ兄弟の60年代からの活動から生まれたバンド。
でこのバンド名は「共済銀行」の意味らしいが、PFMがお菓子屋さんの名前だった事も併せて、どうもイタリアのバンドは具体的な意味のある名前が目立つ気がするのはお国柄のせいかな。
72年に同名アルバムで世に出る。

ファーストで語らぬわけにいかぬのは、オリジナルの壷型ジャケット。通常のLPジャケットより大きいサイズで、投入穴からはメンバーの写真が引っ張り出せるギミック。素焼きでずんぐりした形状に乳首が付いたような壷は、おそらくポンペイ遺跡から出土した貯金壷を模したものだと思われます。バンド名とかけてか?1世紀の頃すでに貯金箱が現在と同じ様な形であったんだなぁ。土のにおいまで漂ってきそうなジャケット、中身はさらに産地の空気が詰まっている。

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2006年03月12日

キャラヴァン御一行に和め(第16回)

カンタベリー人脈中、Soft Machine(以下ソフツ)に並ぶ大御所のCaravanは二大柱みたいな扱い。けれど硬派なソフツと打って変わって叙情的な音楽性を持つ。軟派というほどじゃないけど。
ジャズ・ロックとは言い切れないサウンドは、イギリスならではのポップ感覚を身につけてる。あえて共通点を挙げるならファズのかかったオルガンの音色。

グレイとピンクの地+5
In The Land Of Grey And Pink「グレイとピンクの地」(1971)/Caravan
1.Golf Girl
2.Winter Wine
3.Love To Love You (And Tonight Pigs Will Fly)
4.In The Land Of Grey And Pink
5.Nine Feet Undergound

Richard Sinclair (b,acoustic guitar,vo)
Pye Hastings (g,vo)
David Sinclair (org,p,mellotron,vo)
Richard Goughlan (ds,per)

Jimmy Hastings (fl,tenor sax,piccolo)
David Grinsted (cannon,bell and wind)


キャラヴァンはソフツと同じくWild Flowersが母体となって生まれたため、兄弟バンドと言って差し支えない。後期メンバーであるパイ・ヘイスティングス、デイヴ・シンクレア、リチャード・コクランに、初期メンバーであるデイヴのいとこのリチャード・シンクレアが加わり68年に結成。同年デビュー・アルバムが出る。時はサイケの時代、その影響下でバンドはスタートする。しかし最初からレーベル閉鎖とつまづき、前途洋洋とはいかなかった様だ。

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2006年03月06日

ドララララッ!ペンドラゴン第4部(第15回)

何とこの流れにして、Pomp Rock(ポンプ・ロック)を出してしまう。
一応プログレ初心者向けに構成しているつもりだから、聴きやすい(と思われる)のを出すのは定石なわけで。
ポンプ・ロックとは、プログレがすでに滅せられたかに見えた80年代初めに、プログレの復興ともとれる音によって興ったムーブメント、それらバンドの音楽に付けられた総称。傾向としてかなり商業的な色合いが増し、Genesisフォロワーといえるものが大半だ。Genesisの項で書いた「後続のバンド群にはジェネシスタイプが割と多く」とは、ポンプ勢のことが念頭にある。音楽性としてメロディ偏重、変拍子などの技巧要素は影を潜めている。

じゃあ何を持ってプログレなんだ?
様式化したシンフォニック・ロックの虚飾と評価されたのは、Pomp(華やか、壮観)の名を持って皮肉られている。言い得て妙とは思うが、今となるとポンプ・ロックという言葉も装飾に過ぎない。音楽は聴いて判断しなければならず、陳腐かどうかはリスナーが判断して欲しい。
ちなみにこれらがポンプと呼ばれるように、この文章自体もポンプである。自嘲はこの位にして本筋に戻ろう。

まぁ基本的にシンフォニックの体を成しているから、プログレの潮流は感じる事が出来る。
70年代プログレの本場がイギリスなら、ポンプを興したのもイギリス。このムーブメントの中心としてMarillionが真っ先に挙げられるところで、現在でも英国のシーンに君臨する少ない成功例。
なぜ今回Pendragonかというと、他を差し置いて好きだから!結果的に後追いになってしまったけど、今も支持を受ける良質なシンフォニック・バンド。

ウィンドウ・オブ・ライフ
The Window Of Life(1993)/Pendragon
1.The Walls Of Babylon
2.Ghosts
3.Breaking The Spell
4.The Last Man On Earth
5.Nostradamus (Stargazing)
6.Am I Really Losing You?

Nick Barrett (g,vo)
Clive Nolan (key)
Fudge Smith (ds)
Peter Gee (b)


前置きが長くなったが、このバンドの要はわかりやすい楽曲構成とメロディ。親しみやすい音楽性は、難解さがほとんど排されている。
また中心人物ニック・バレットのモノローグとも解釈できる世界。

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2006年03月03日

オランダの情緒フォーカス(第14回)

ここ二回はフルート奏者の居るバンドを出しているなー
フルートはプログレ・バンドの中で割とポピュラーな楽器だと思うんですが、自分の中で指折り数えるプレーヤーというと、タイス・ヴァン・レアを忘れちゃいけない。
あれ、ティッジス・ファン・レール?日本人による読み仮名なんて間違い多いし、英語読みか本国読みか知りませんが読み方は適当でよろしいね。
この名を見た感じ英語圏の人ではないわけで、オランダの筆頭バンドFocusの頭の一人。当時はギターヒーローの一人として君臨したヤン・アッカーマンとの双頭バンドは、イギリスのメジャーどころに肩を並べる存在。

ムーヴィング・ウェイヴズ
Moving Waves(1971)/Focus
1.Hocus Pocus
2.Le Clochard
3.Janis
4.Moving Waves
5.Focus II
6.Eruption

Jan Akkerman (g)
Cyril Havermans (b)
Pierre Van Der Linden (ds)
Thijis Van Leer (key,fl,vo)


ダッチ・ロック(オランダ産)というとなかなかクオリティの高いバンドが揃っていて、世界進出した例もチラホラ。フォーカスもその一つといえよう。ただ面白いのは再発によってじわじわ売れていったという事。

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2006年03月01日

ジェスロ・タルの真偽なき世界!?(第13回)

アメリカ映画の典型みたいな作品「アルマゲドン」。TVで何度も放送されているけど、おそらく意見は二分されるだろう。泣けるか笑えるか!
まぁご都合主義のおバカな内容は置いといて、音楽の話。主題歌である"I Don't Want To Miss A Thing"はAerosmithの新しいファンを開拓したんじゃないだろうか。周りでも知ってる奴が増えた。主演女優のリヴ・タイラーはエアロスミスのスティーヴン・タイラーの娘だってのは‥‥
話し変わって、コンポーザーがトレヴァー・ラビン(元Yes)だという話。YesのPop化の立役者は今や映画音楽で地位を築いているという、何とも稼ぐのがうまい人ですな。

以上の駄文は今回まったく関係ない話で、ここで挙げるのは本編でオーウェン・ウィルソンが扮するカウボーイ気取りの、
「みんなわかってない、ジェスロ・タルのバンド名はメンバーの名前じゃない!
みたいな発言。(だったと思う)
カウボーイはあえなく犠牲者第一号(?)として昇天、影が薄いこの上ないけど、この発言をもって記憶には留まった。これはもしかしたら暗にジェスロ・タルのアメリカでの人気を表しているのかもしれない…

というわけで去年来日もした英国のJethro Tull

ジェラルドの汚れなき世界
Thick As A Brick「ジェラルドの汚れなき世界」(1972)/Jethro Tull
1.Thick As A Brick

Ian Anderson (vo,fl,g)
Martin Barre (g)
Jeffrey Hammond-Hammond (b)
John Evan (p,org)
Barimore Barlaw (ds,per)


でバンド名は18世紀の農学者の名を偶偶つけたもの。ジャンル分けとしてプログレに分類される事も多いが、ブルース・ロックに始まりトラッドに接近する幅の広い音楽性だから、その印象はさまざま。ときにはフォーク・ロック、またHR/HMとまで評されるバンド、言えるのは時代を追って音を変化させていない事か。音の個性をつけるのはイアン・アンダーソンのフルートで、唾吹きなプレイはロック・フルーティストとして先駆となった。プログレとして聴くには今回紹介の"Thick As A Brick"か、実質次作の"A Passion Play"がよく薦められるところ。

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2006年02月24日

イタリアに迷い込むならPFMの幻像(第12回)

奥深き大陸の音楽、イタリアン・ロックです遂に。
プログレの王道であるイギリスに比べ異なった特徴を持つけど、その破壊力といったら凌ぐとも劣らず!?日本人の好む趣向が有るというのもうなずける様な個性派バンドの宝庫。
とりあえずドラムがやかましいほどドタバタ叩いたり、加減を知らずに押しまくったりといった熱気をはらむ部分や、底無しの甘さのメロディが前に出たり、極端なものを持っている音楽シーンとも言えるでしょうか。
こんな濃ゆいお国のプログレ界を依然トップでひた走るPremiata Forneria Marconi(名前長過ぎ、以下PFM)は問答無用で耳に押し込んどいてください。

今年5月には再来日!今度こそ見たい…

幻の映像(K2HD/紙ジャケット仕様)
Photos Of Ghosts「幻の映像」(1973)/Premiata Forneria Marconi
1.River Of Life
2.Celebration
3.Photos Of Ghosts
4.Old Rain
5.Il Banchetto
6.Mr. 9 'till 5
7.Promenade The Puzzle

Flavio Premoli (key,vo)
Franz Di Cioccio (ds,vo)
Giorgio Piazza (b)
Franco Mussida (g,vo)
Mauro Pagani (violin,woodwind)


母体であるQuelli(イ・クエッリ)のデビューは68年、上記のメンバーの内マウロ・パガーニ以外の四人と、Alberto Radiusの五人が在籍していた。イタリアのカンタウトーレ界にこの人有り、それほどの大御所Lucio Battistiが関わり、ここからアルベルト・ラディウスのFormula 3とマウロ・パガーニを加えたPFMが新たに結成される。
結成自体は70年の様だが、バンドのデビューは72年。スタジオ・ミュージシャンとしてセッションを行い音楽性を培っていったメンバー、クラシカルな1st"Storia Di Un Minuto"「幻想物語」は既にバンドのアイデンティティを有してる。
国内ではかなり好評だったようで、続く2nd"Per Un Amico"「友よ」も同年リリース。ここで転機が。

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2006年02月18日

I&Wでプログレ継承!ドリーム・シアター(第11回)

プログレ・メタル(Prog Metal)ですが、自分は大本のプログレッシヴ・ロックとボーダーレスに聴いているので、平行してでも投下していきますよ。
ただこのジャンル、メタルを基調にプログレッシヴ要素が含まれるものがおおよそ括られ、メタルが聴けない人には興味の対象外にもなりますかね。逆にメタル好きの人は、これを足がかりにプログレを聴き始める場合もあるかと。しかし明確な定義などなく、聴く人がプログレ(ほとんどが形式的な)だと思うかどうかが分かれ目と言えそう。
要素の濃淡の差はあるにせよ、バンド、作品として良いと思ったもの載せます。
その中でも基本というか頂点というか、Dream Theaterの音楽。

イメージズ・アンド・ワーズ
Images And Words(1992)/Dream Theater
1.Pull Me Under
2.Another Day
3.Take The Time
4.Surrounded
5.Metropolis Pt.1: The Miracle And The Sleeper
6.Under A Glass Moon
7.Wait For Sleep
8.Learning To Live

James LaBrie (vo)
Kevin Moore (key)
John Myung (b)
John Petrucci (g)
Mike Portnoy (ds,per)


バークリー音楽大学で出会ったマイク・ポートノイ、ジョン・ペトルーシ、ジョン・マイアングの三人が前身であるMajestyを結成したのが85年。
ケヴィン・ムーアを加えインスト面の原型が出来、ボーカルを補充して活動する。
チャーリー・ドミニシをボーカルに迎えたバンドは、契約の時点で名前をドリーム・シアターに変え、89年に1st"When Dream And Day Unite"をリリース。テクニカルな楽曲は既に彼らのキャラクターを持ち合わせているが、ボーカルが合っていないとかでドミニシあえなく脱退。これはこれで面白いアルバム。
次に期間を置き、カナダ人ジェイムス・ラブリエをフロント・マンとし、本作へとステップ・アップする。

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