2011年08月15日

Iona/"Another Realm"

iona_another_realm.jpg
"Another Realm"


シンフォニックなケルティク・ロックの旗手として名を知られる、Ionaの新作。5年ぶり、スタジオ7作目となる。


前作"The Circling Hour"はプログレッシヴ・ロックとしての彼らの最高作とするに相応しい出来栄えだった。ロック・アンサンブルの充実は、時にラディカルでもある。

その前作以降、ライヴ盤、メンバーのデュオ作、コンピなどはリリースされている。外せないのがリーダーDave Bainbridgeの自閉症の息子の為のチャリティー盤"Song For Luca 2"('07)。Joanne Hogg名義での再録"Journey Into The Morn (new version)"は、豪華布陣で挑んだ最高のシンフォニック・ナンバーだった。

メンバー構成ではケルト・サウンドの要Troy Donockleyが外れ、Martin NolanがTroyの担当楽器を引き継いだ。

Joanne Hogg(vo,p,key)
Dave Bainbridge(g,bousouki,p,key,autoharp)
Frank van Essen(ds,per,violin,viola,vo,glockenspiel,key)
Phil Barker(b)
Martin Nolan(uilleann pipes,low whistles,tin whistels,vo)


新作"Another Realm"は、スタジオ盤としては初の2枚組。


Disc 1
イーリアン・パイプのリードが熱い"The Ancient Wells"、"Let Your Glory Fall"の中編曲が、歌メロとインスト面で充実していて素晴らしい。特にバンド全員の共作である"Let Your Glory Fall"がおすすめ。

タイトル曲"Anoter Realm"は軽快なリズムのポップス調。Joanneによる"Clouds"は遥かなる情景を映し出す。

15分超の"An Atomosphere of Miracles"。アンビエント的な歌曲。古を感じさせる白玉サウンドに導かれる。じっくりと盛り上がる様は聖歌のよう。


Disc 2に移り、Frankのヴァイオリン曲"Ruach"の厳かな調べにより始まる。

1枚目に比べシリアスな曲調が占める。Shogars(角笛)が木霊する"The Fearless Ones"など即興めいた異色作もある。

一方で、多幸感溢れるのは"And the Angels Dance"。温もりあるトラッド・サウンドとJoanneの歌声、後半はMartinを中心に踊りだす。ドラムがパーカッシヴに聴かせる"Let the Waters Flow"、エレピがいい味を出している。ハンド・クラップの聴こえる最後の一体となるパターンは、Mike Oldfield楽曲のような音織物。

後半の長曲"White Horse"。オルガンも交え、ロック的なクライマックスを迎える。歌唱とバックが重厚に重なるラスト・パートは鳥肌もの。歌の力強さは、ジャケットの夕焼けに照らされた白馬のイメージそのものだ。


最後に、本作も敬虔なクリスチャン観点のテーマに基づいている。プログレッシヴ・ロック・フィールドでのクリスチャン・ミュージックとして、今や急先鋒のNeal Morseと二大アイコンなのではないだろうか。
posted by へいずん at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | New | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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