2011年04月17日

Magic Pie/"The Suffering Joy"

The Suffering Joy
ノルウェーのシンフォニック・ロックバンド、Magic Pie。'11年初頭に発表した第3作。

このバンドの音はとにかく明るいという印象に尽きる。抜けの良いコーラス、押しの展開の引きとの比はアメリカのバンドかと聴き紛うという。

いうならポジティブ・シンフォ、対義語は暗黒シンフォあたりか。同国同世代のWobblerの持つヴィンテージ感とはほとんど掠らない。


いま現在Amazon.co.jpでも扱いは何故かMP3ダウンロードのみ。AppleのiTunes Plus(保護なしAAC)はビットレート256kbpsで同じだが、アルバム一括¥300ほど高かった。Amazonは大曲も一曲¥150で買えるし。AppleのアドバンテージはiTunes or iPodで組曲をシームレス再生できる点か。

ジャケットは1stは瑞々しい青リンゴがPOPSっぽくて、2ndはアングラ臭漂うサイケ絵だったのに対しそれなりにプログレのものっぽくなった。KarmakanicとかJames Labrieので見た気がするようなスタイリッシュ爺ジャケだ。


冒頭からおなじみの小曲と大曲を織り交ぜた組曲"A Life's Work"。核となる最終第4パートのタイトル曲は女性vo.も呼んでメタルに走る。テンションは一度振れたら戻ってこない振り子、粘っこいインスト部が聞き応え強。前作から加わったちょっと変てこな合いの手コーラスもアップデートさせて来た。

本作でプログレ・メタル時の本格度が増した。必要に応じて引き出せていて、演出上効果的だ。デビュー時からすでに確固とした方向性を見せてはいたが、こなれて来たのがよくわかる。


"Headlines"はメロディアスな長尺バラードとでも言おうか。メインストリームに寄るサビの出来はThe Flower Kingsに並んだ!もうちょっとコンパクトでもよかった気がするが、アコースティックで弾語りでも十分いけると思うよ。

イントロのリフに前作までの感覚を残す"Slightly Mad"。テクニカル面ではGentle Giant、というかアメリカのYezda Urfaみたいな勢いか。明快な怪しさを持つ後半の展開がおすすめ。

"Tired"は15分の大曲だが……しっとり部分に聴き応えのある仕上がりに。

そしてラストの"In Memoriam"は新境地、終始ダークなミディアム・テンポが支配、シアトリカルな味も入ったボーカルが引っ張る。Shadow Galleryみたくもある。

アルバムのトータル性を感じさせつつ良い締めくくりだ。


文中に名前を挙げたWobblerも5月に3作目が出る。
ノルウェーのシンフォ・シーンは今年も賑やかになりそうだ。
posted by へいずん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | New | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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