2010年06月13日

Pain Of Salvation/"Road Salt One"

Road Salt One
自分にとって常に特別であるものの一つ、Pain Of Salvation。昨年のLinoleum EPを経て7thフルレンス・アルバムを発表。


今回EPという指標が先に提示されたことで、現在の音の感触を伺える状況にあった。以前の音に固執していては、置いていかれてしまう感覚。確かにやはり、難解さを排したようなよりシンプルな音が選ばれている。初期の詰め込まれたテクニカル・パートは皆無と言っていい。前作が十分にプログレッシヴ・メタルだと思えるほど、この間にかい離が存在する。

しかし、これは、想像を超えた作品となって現れたもの。好き故の盲目ではない。このオールド・タイム感が、時間軸を取っ払い今の瞬間が'10年代なのか'60年代なのか、仮に50年の差も切り離すぐらいの亜空間となっている。まてよ超えたのは時空ということか。

もともと演奏・歌唱の創り出すセカイに引力を魅せていたバンド、この点において絞ると普遍さが見得てくる。

Dream Theaterが縛りの中でもがいている様に見えるほど、対照的な位置へと進むPOS。興味の移りのみで変位した音楽ではなく、必要によって形づくられた派生を聴かせるアルバムである。



とここまで中二病混じりの見解で書いてみたが、ダニギンの孤高の思想にはこれくらいの心構えで対処するしかない。



"12:5"のよなリラックスして聴ける静と、ガガガと荒れる轟は毒のないサイケの様。近年ながら死語入りを待つのみの表現を使うと、「森ロック」かな。(森メタルは存在?)フォトを見てみると、男女が森で精神活動?アートな映画作品みたいな画だけど、怪しげな閉鎖感が音楽性とマッチして怖いぐらい。これ誉めてるの。そう考えると"Chain Sling","Nauticus"とか森的な楽曲はあったから。このままトラッド・バンドになっても良いよ!

"Linoleum"は先行シングルだったもようで、本作にも収録されている。"Darkness Of Mine","Where It Hurts"など暗めで重い曲にはEPの傾向を感じるものの、そのほかの散りばめられた楽曲群はつながりが見出しにくい。


虚を突くアカペラではじまる"What She Means To Me"から"No Way"。ブルーズへのアプローチには、音は違うがツェッペリンに近いものを感じた。ベースは仕事人、Jonas Reingold。ヨナス、このままサポートでいいからレギュラー化すればいいのに。

宗教色を感じるゴスペル"Sisters""Of Dust"は吸い込まれるような力強さがあるコーラスメインで重みのあるこの空気。

ここでダニエルが各パートをこなすソロ・コーナー、弾き語りの"Tell Me You Don't Know"。この曲をはじめ前半はアーリー・アメリカンなイメージなんだけど、合ってるかな。

すでに森に迷い込んだうえ、怪しげな宴へと導かれる"Sleeping Under The Stars"。高音ボイスはヨハンかと思いきやこちらも全てダニエルが担当みたい。

"Curiosity"はちょっとパンキッシュなスピード・チューン。従来のPOSらしさが聴けた気がして、いい感じにアメ的な楽曲。

タイトル曲は抑揚を抑えたようなフラットな印象を受ける。普段の、感情を揺らすようなメロディだけ残して。

"Innocence"という曲名に既視感を覚えたけど既存曲には無かった!(あたり前だ)中東色を羽織る。前作からのブリッジと言われれば納得できるつくりにある。へヴィな音の束となる中、心許なげなエレピの音がひたすら印象的。



リリースから暫く本作の国内配給に関してマーキーからもアナウンスが無かったため、ひょっとするとこのまま出さない?とまで思われたものの、その後無事アヴァロン盤発売。

ダニエルは再びTransatlanticのツアーにサポート参加、創作の方も活発にさせてほしいところ。
posted by へいずん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | New | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。