2006年02月10日

燃えよ灰、萌えよルネッサンス(第9回)

70年代プログレで女性ボーカルの代表格といえば、Renaissannceを置いて他にないでしょう!
Annie Haslamは伸びのある高い声域の持ち主、格調のある美しい歌声を聴かせてくれます。ただし時代を象徴する声でもあり、最近の歌姫たちとは一味も二味も違いますので。
その透明感ある歌声は、期待を裏切ってくれるかも。いい意味で。

あー、えーと、記事タイトルは毎度適当です。突っ込まないこと!

Ashes Are Burning
Ashes Are Burning「燃ゆる灰」(1973)/Renaissance
1.Can You Understand
2.Let It Grow
3.On The Frontier
4.Carpet Of The Sun
5.At The Harbour
6.Ashes Are Burning

John Tout (key,vo)
Annie Haslam (vo)
John Camp (b,g,vo)
Terence Sullivan (ds,per,vo)

Michael Dunford (g)
Andy Powell (g)


ルネッサンスはもともとYard BirdsのKeith RelfとJim McCartyが、Keithの妹であるJane Relfをボーカルにして始めたブリティッシュ・フォーク・グループ。
二作目までを発表するも、ここで大変革!メンバーを総入れ替え。
第一期の後半から参加したマイケル・ダンフォードがプロデュースする形で、アニー・ハズラムをフロントに置くメンバー編成に。まさに黄金期といえるラインナップで、曲や演奏の充実などプログレとしても聴くべきところが多い。
アコースティック楽器を軸に、オーケストラも交えたアレンジは、中世的であったりバンド名にふさわしい音世界を構築している。
新生ルネッサンスとして"Prologue"で日の目を見た彼らは、翌年より完成度の高い"Ashes Are Burning"を作り上げた。

1.ドラマチックな10分近い大曲。
フェードインするピアノから各楽器が集まり合奏、クラシカルな楽曲を印象付ける。
このイントロ部分ですでに鼻血が出そうだ。
ベースがブリブリ言ってて、Yesのクリス・スクワイアのよう。
このベーシスト、ジョン・キャンプのさりげない存在感が好きですね〜
インストは収束し、遠くから聞こえるコーラスとともにアニー・ハズラムの歌が木霊する。
何度聴いても、どこまでも高く伸びる声に誘われる。
間奏ではオーケストラを交え、ストリングスやホーンが入りさらに交響度を増します。
終盤ではピチカートも飛び出し、華やかに楽曲を飾る。
アコースティック楽器がメインでシンフォニックにもフォークにも展開する、音楽に個性を持つバンドであると分かる一曲。
私的にはアルバム中一番の出来!

5.冒頭はピアノによるドビュッシー。
クラシカルな独奏だが作品中にあって違和感が無い。
情景的で深い霧のかかるイメージはイントロとしてピタリ、以前カットされたらしいけど今の盤ではちゃんと直って一安心。
メインはアコースティック・ギターとのデュオで、幾分シンプル。
海に出て帰らぬ人を歌った物語の様だが、ピアノやギターの少ない音数で十分場面を想起させる、幻想的な良曲。

6.終曲は11分超の力作&代表曲。
「燃ゆる灰」という暗示的なタイトルの世界観が凝縮されている。
乾いた風が吹き、憂いのあるアンサンブルが始まる。
アニーの歌も哀愁を帯びているが、ピアノは力強くリードする。
この曲はサビがとにかく美しい!
「Ashes are burning」のくだりまでの混声では、泣けるメロディラインと美声に吸い込まれるなぁ。
澄みきったスキャットは起伏のある展開の中で、ひと時の安らぎ。
重みのあるインストへ、ロック的ダイナミズムを有する饒舌さ。
テレンス・サリバンのドラムは今まで抑えていたかのように転がる。
この人のドラミングは非ロック的な面もある特異なバンドにおいて、巧い仕事をこなしてる。
オルガンも登場、さらなる変化を加え、ピアノとも絡む。
ボレロ風のエンディングはWishborn Ashのアンディ・パウエルがEギターでリード、これもまた外からの引用の妙ですな。


前作、また結果的に次作以降とも異なる眩しい陽光を浴びたフォーク色の強い作品。
2〜4曲目の牧歌的な小曲も、アニーの歌声が前面に出てメロディアスかつキャッチーで良い!特に4.カーペット・オブ・ザ・サンはこの明るいアルバムを象徴する人気曲。
またマイケル・ダンフォードはゲスト扱いでアコースティック・ギターを弾いているが、3曲目以外で作曲を担当しており、ぞんざいには出来ない存在。プレイ自体はあまり巧くありませんが、このバンドにはむしろ「らしい」要素かも。

他の作品はもっと湿りや陰のある重い曲も収録しているので、仕上がりは違く感じるかもしれない。
けれどこの時代の空気を詰め込んだルネッサンスの音楽に触れるには、最適なアルバム。
posted by へいずん at 23:56| Comment(2) | TrackBack(3) | Overture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
良いネタいっぱいありますね♪
ルネッサンスも大好きなバンドの一つで、特にこの作品はシンフォニックさとアニーの華麗なる歌声が明るくマッチした素晴らしい作品なので一押しですしね。
Posted by フレ@ロック好きの行き着く先は… at 2006年02月13日 20:08
>フレさん
コメントありがとうございます。
ルネッサンスはこのアルバムから入ったので、美しく聴きやすい内容に愛着を持ってます。これの代わりになるバンド、アルバムというのも中々ありませんね。
フレさんのブログでもルネッサンスの記事が載るのを楽しみにしていますよ〜
Posted by 記紀@管理人 at 2006年02月14日 19:15
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