2006年01月11日

宮殿、理由は無理やりでも聴いてみろ!(第1回)

クリムゾン・キングの宮殿
(ファイナル・ヴァージョン)(紙ジャケット仕様)
In The Court Of The Crimson King「クリムゾン・キングの宮殿」(1969)/King Crimson
1.21st Century Schizoid Man (Including Mirrors)
2.I Talk To The Wind
3.Epitaph (Including March For No Reason/Tomorrow And Tomorrow)
4.Moonchild (Including The Dream/The Illusion)
5.The Court Of The Crimson King (Including The Return Of The Fire Witch/The Dance Of The Puppets)


1969年発表のこの作品が半必然的に一枚目として紹介されたりする。
このアルバムに関しては語るべきことが多く、また語られ過ぎている。
深く探りたい人は詳しい文献や先輩方のHPを参照のことw
ここでは体験談を交えて、触りをお話ししたい。

これは私的な思い出であるが、プログレとの出会いはこの一枚だった。(同じ方も多いことだろう)
高校生の頃、邦楽のお気に入りを聴きつつも、欲求は満たされず洋楽を聴き漁っていた。
HR/HM、パンク、ポップスとあんまりジャンルは気にせず聴いていたもので、好きなバンドはIron MaidenとかMarilyn Mansonなんかだった。
お金がなかったからレンタルで済ませてましたが…
そんな流れで手に取ったキング・クリムゾンは、某漫画で元ネタとして使われるなど名前だけは知っていたのがきっかけ。(その強烈なジャケットも含め、他でもいろいろとネタにされてるので、チェックするのも面白いかも)
プログレのプの字も知らなかったもんだから、とりあえず重い音かと思って聴いた。
だってジャケもアイアン・メイデンのジャケと同じくオドロ系だし。
だが、その音は今まで聴いたことのない破壊性と構築美を秘めていたのだ。


メンバーは
Robert Fripp (g)
Ian McDonald (flute,sax,Mellotron,etc.)
Greg Lake (vo,b)
Michael Giles (ds)
Pete Sinfield (words,Illumination))

というそれまでのロック・バンドにあるまじき(?)編成。何だよイルミネーションってw
と思ったものです。

そんな裏方(失礼)も含め、全員がイニシアチブをとった(ジャイルズ談)というこの処女作は、確かにメンバーそれぞれの主張が相手を制圧したがってるようにも感じる。
以後の分裂もしょうがない様なテンション。
あの時代の空気が確かにあり古くもあるが、初めて触れるには新鮮だった。

1.暴音の序曲。
歪むギターとサックスが暴れまわり、イコライジングされたボーカルまでもメタリックな触感を与えている。
緩急がつけられているが、どこを切っても緊張感に満ちている。
ジャズ的な面を象徴する曲です。

2.一転してフルートが醸し出すメランコリックな憧憬。
この落差も音楽的構築の一部とさえ感じさせてくれる。(半ば無理やり)
フォークの感覚にサイケさえも垣間見える。(もっと無理やり)

3.これがシンフォニック(交響曲)・ロックの生誕か。
歌い方はド演歌といった感じもするが、劇的な曲想はその詩にも重きが置かれている。
やはりメロトロン(鍵盤を弾くことでテープを再生する楽器)の存在がこの曲を特徴付けている。
聴いた当初はNHKのアーカイブス系の番組で流れてた曲(今では思い出せない)とかぶって、一層視覚的に感じられましたとさ。

4.叙情的というのもプログレの表現として一端を表すが、まさにそれ。
ただこのアルバムの最難関はこの曲の後半か。
フリーに延々と展開する無音と音の空間は聴くものを捕らえたり、突き放しもしそうだ。
自分もはじめは何だか恐ろしくて飛ばしてたし。

5.静の空間を抜けると、宮殿が姿を現す、かのような。
ギターとフルートは繊細に、メトロトンがメロディをも奏でる。
グレッグ・レイクの語り口もその寓話性を決定付けてますね。
曲が終わったと思ってもまた始まります。油断なさらずに!

このアルバムがまず薦められるのは、
その話題性やプログレ(の型)を初めて体現した点でもそうですが、
様々な他の要素を持ち込んで完成している唯一象徴的な作品だからです。
そのほか同じく記念碑的な名作群に比べ、何だかごった煮とも言える配合具合ながら、
在るところに収まっている故、プログレを認識するのに一役買うでしょう。


さてさて私的な話に戻り、このアルバムを聴いた私は、
「風に語りて」の静謐な世界に心を奪われてました。
TVゲームのRPGなどでしか体験し得なかった幻想的な世界観を、
音楽で体験することを知ったのです。
でもまだ深みにはまるには至りませんでした。
posted by へいずん at 02:40| Comment(0) | TrackBack(2) | Overture | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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In the Court of the Crimson King / King Crimson
Excerpt: In the Court of the Crimson King 1.21ST CENTURY SCHIZOID MAN including MIRRORS 2.I TALK TO THE WIN..
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